リクルート出身の人事のプロ、常見陽平がいつの時代も求められる人になる方法を教えます。小手先のテクニックに頼るのではなく、ビジネスパーソンとしての底力を磨き、流行に左右されない人になりましょう。
■こんなに似ている「恋愛」と「営業」
始まった自分磨きとしての「仕事と恋愛」シリーズ。今回は恋愛力を高めるための具体的な方法についてご紹介します。特に「営業」と「恋愛」が極めて似ていることに着目し、営業力強化こそが、恋愛力向上につながることをお伝えしたいと思います。
その前に、「営業」を経験したことのない方にご説明したいと思います。営業=押しが強い人が売れる、あるいはお客さんに対してペコペコしていると考えている方がいるかと思います。それは大きな間違いです。
さまざまな企業のトップ営業マンとお会いしたことがあるのですが、売れている営業マンほど、押しは強くないです。むしろ、腰が低いですし、相手の課題をヒ アリングする能力に長けています。商談においても、売れる営業マンの商談は、相手に7割~9割話させて、課題を整理し、相手に響く内容を提案することが素 晴らしい営業だと言われています。
元上司に学んだことなのですが、営業で大事なのはプロセス順に言うと、
ヒアリング取り組む課題の特定企画立案プレゼンテーション
の4点なのです。別に押しの強さがすべてではありません。
恋愛においても、相手を理解するためのヒアリングが大切だと言われています。「この人、私の悩みを聞いてくれる」「私のことをわかってくれる」と思われたいですね。
ちなみに、水野愛也さん(『夢をかなえるゾウ』で有名な水野敬也さんの別キャラです)のDVDや、書籍によると、女性の愚痴を引き出すためのヒアリングには「大変じゃない?」という言葉が有効だそうです。「化粧品の販売って、大変じゃない?」「1人暮らしって大変じゃない?」と語りかけるわけです。参考にしてみましょう。
恋愛においても営業においても、アプローチ数×受注率の掛け算により成果が決まります。まぁ、恋愛において受注しすぎて二股をかけるのはよくないと思いますけどね。要するにそれなりのアプローチ数があり、かつ交際する確率を高めなければお付き合いは始まらないのです。
ちなみに、デキる営業担当者は、モテる人が多いようです。相手のことを理解すること、素晴らしい提案をすることが上手だからです。恋愛力と営業力はつながっています。まさに、恋愛力強化は、デキるビジネスパーソンへの近道なのです。
■三高でもモテなかった男の事例から学べ
まず、反面教師として、私の友人の事例をご紹介します。彼は一橋大学の同期で、関西の某インフラ系企業に就職しました。高学歴で、高収入で、背も高いので すが、生まれてから33年間、彼女ができませんでした。背は高いものの、はっきり言ってかっこいいわけではなく、ファッションセンスも最悪でした。
彼はひたすら、彼女をつくること、そして結婚して幸せな家庭を築くことを夢見て暮らしていました。しかし、結果は散々たるものでした。
そこで、彼は「資格を持っている男はモテる!」と信じ込み、強い意志で資格を取得しました。簿記1級と、中小企業診断士です。はっきり言ってかなり難易度の高い資格です。しかし、モテませんでした…。
別に高学歴だろうと、年収が高かろうと、難易度の高い資格を持っていようと、そもそも異性との接点がなければモテないのです。アプローチ数×受注率という掛算から言うならば、そもそものアプローチ数がゼロだったのです。
結局、彼はその後、某IT企業系の結婚紹介会社に登録しました。恋愛に関する適性診断の結果は、はっきり言って最悪で、コミュニケーション能力についてはG判定。「家族とも会話ができないレベル」というコメントが書かれていました。
しかし、この会社から紹介された同志社大学卒、某製薬メーカー勤務でMRをしている才色兼備の女性と知り合い、見事にゴールイン。気づけば、奥さんプロデュースの服装でかっこよくなっていました。お子さんも生まれ、現在はわが世の春を謳歌しています。
ふと気付きました。以前、彼は早口でよくしゃべるクセがあったのですが、以前よりも人の話を聞ける人間に変身したような気がします(まぁ、のろけ話はよくするようになりましたが)。
結婚紹介会社に登録するのは、それなりの出費と勇気がいると思いますが、要するに資格があればモテるとか、三高だとモテるとか、そういう幻想は打ちこわすべきで、具体的な行動がなければモテないということがよくわかる事例かと思います。
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